🟣ネクトラ(金澤ネクストトラディション)が推す加賀友禅作家上坂幸栄さんです


 

上坂幸栄 プロフィール 

 

 

1976

加賀友禅工房にて絵付け修行

1982〜現在

独立。以後、納得できる作品制作のために、量産体制の組合員登録(落款登録)の道を選ばず、40年に渡って個展を中心とした作家活動を貫く。 

 国内外にて個展多数開催

1982 

アルゼンチンにて初めての個展 

1983

新田邦彦氏に師事

2000  

郵政省発行平成12年年賀はがき石川県版挿絵「兼六園雪吊り」制作

2004  

米国 FLUSSO Galleryにて個展(ニューヨーク・SOHO)

2005 

ニューヨーク国連本部にて個展・手描友禅作品 「Drama of Life」

2007

MSA(Multilayered Spatial Art)作品「霞がさね」発表

金沢21世紀美術館にてMSA作品個展

2010 

デジタルアート作品(ジクレー)による初めての作品展(東京カメリア)Arts Aliveプロジェクト

2010 

舞台映像制作 藤間信乃輔氏「和こころ舞」(金沢・赤羽ホール)

2013 

ディズニー・ピクサー映画(モンスターズユニバーシティ)とコラボレーション 手描き加賀友禅振袖制作 

2016  

革新的ベンチャービジネスプランコンテストいしかわ2016にて優秀起業家賞受賞(平成の狩野派プロジェクト)

2016   

 株式会社上坂設立 

2016 

JAPNTEX2016にて壁装アート作品発表(リンテックサインシステム株式会社とコラボレーション・東京ビッグサイト) 

2017〜2022 

金沢まいもん寿司壁装アート連作「四季の和」制作

「上野店、京都店、名古屋店、東京三軒茶屋店、金沢新神田店、白山インター店、渋谷店、台湾台北店、高崎店、伊勢崎店、 埼玉吉川美南店、兵庫芦屋店、ルクア大阪店」

2018 

新・加賀友禅着物プロジェクト 

(金澤着物レンタル「 心結」とコラボレーション)

2020  

 三井ガーデンホテル金沢エグゼクティブルーム壁装アート制作

2021

 映画「いのちの停車場」完成披露試写会 吉永小百合様着物「ハナミズキ」制作(手描き加賀友禅)(東京国際フォーラム)

2022

 金沢温泉金石荘「加賀友禅・群青の間」全面加賀友禅空間壁装アート完成

 

 金澤ネクストトラディションオープニングイベント「デジタル加賀友禅UESAKAのきもの」(toyo kitchen style金沢とコラボレーション)

2023

 金属加工 UACJ 株式会社と提携   初めての金属素材(アルミ板)に蒔絵調壁装アート作品制作

2024

 北陸新幹線・加賀温泉駅 「cafe&bar高乃蔵」 内外装デザイン壁装アート制作

 

 

 

  公募展  日展・日本新工芸展  その他多数入選・受賞 

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(1998) NHK列島ドキュメント「友禅で絵が描きたい」放映

(2005)「石川から世界へ」放映 石川テレビ・BSフジ 

(2006)「ときめきトーク」 金沢CT

(2010) NHKリポート「加賀友禅をCG作品に」放映

(2012) モンスターズユニバーシティ(ピクサー映画)加賀友禅振袖制作 MRO北陸放送

(2013)「北陸の女性作家を訪ねて 生き方を巡る・とよた真帆」石川テレビ

(2015)「新・ふるさと人と人」放映 石川テレビ

(2018) Adobe Creative Cloud「ユーザー事例」にて動画紹介

(2018) NHKかがのとイブニングにて 新・加賀友禅着物プロジェクト放映

(2022) 「伝統工芸・加賀友禅を次世代に広めるデジタル友禅」石川テレビ放映

      ・その他メディアで多数紹介


40年前、納得できる作品作りをしたいという一心で、問屋主導の量産体制(落款「組合員」登録制)の道を選ばず、業界で一人個展を主体としたフルオーダー(誂え作品)での作品制作の道を選んだ。現在の加賀友禅界の現状を見る時、若き日の悩み抜いた末の決断が間違っていなかったのだとつくづく思います。

図案、下絵、糊置き、彩色の全ての 手描友禅の工程を自身でやり、一つとして同じ作品を作らず、本当の一点ものを制作してきた。気の遠くなるような創作活動の中でのみ培われていた加賀友禅の伝統の技が、そのまま、現代の最先端のデジタルデザイン作成の技術基盤になっています。伝統のアナログ技術と現代のデジタル技術の、人生をも巻き込む人智を超えた絶妙な関係に感動を覚えます。

 

自分自身が信じる「真面目な作家活動」を貫いてきて本当によかったと思います。

これからは、次世代を担う本当の意味で優秀な若手作家の育成にも努力していきたい思っています。

 

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ネクトラ(金澤ネクストトラディション)は上坂のデジタル加賀友禅のファンの市民グループです。

私の知らないうちにイベント企画をして主体的に立ち上がったグループです。

今まで、国連、金沢21世紀美術館等たくさんの個展や企画展をしてきましたが、ネクトラの「推し」は長い作家人生で作家として一番の誇りと思える出来事です。

 金澤友禅は手描き友禅を凌ぐ品質です。経済性、機能性、独自性、品格、ビジュアル完成度、 必ずや次世代の着物になって行くことを確信しています。


上坂さんの着物創作理念

 

独立以来ずっと完全誂えのフルオーダー体制で仕事をしてきました。一人のお客様のために、お客様と一緒に1点1点デザインを考え、地色を決め、同じものを一つとして作ったことはありません。しかし、これ以外にやはり私の信じる「本物」の仕事は出来なかったと、時を重ねるにつれ確信が強くなっています。新時代になって道具を筆からデジタルに変えてもこれからもずっとこの姿勢を続けていこうと決意を新たにしています。

現代のテクノロジーは手描きの友禅をはるかに超えたビジュアル完成度を可能にしました。

文化的激変期の現代において、着物文化を上質のまま次世代に繋げるには、デジタルとアナログの絶妙な融合によるしか無いと確信しています。

 

「変わったものを作るのは簡単です。 本当に難しいのは、他のどれよりも良いものを作ることです」(ジョナサン・アイヴ)

 

時代がどんな風に変わろうとお客様ファーストという原点を忘れなければ、伝統が育んだ上質な着物文化は進化しながら次代に引き継がれていくと思います。

                                                                                        

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